平和都市モンゴリアンダイナマイト

映画の感想を1割と自分語り9割なので評価の参考にはなりませんが、読んで欲しい。 致命的ネタバレはしないように気をつけてます

2001年宇宙の旅(1968)

f:id:abaransyu:20180920185232j:image

 

ある日突然現れた謎の黒い石版。

触れた猿は道具を使うことを覚え、そこから何年も経ち人間となって宇宙船を作り月へ降りた。月にそびえ立つ新たな黒い石版を調査するために

 

今でも通用する高レベルな美術もさることながら、キューブリック監督の演出する無機質な恐怖感はノンジェネリック。凄く面白い作品。

 

動画配信サイトのGYAO!には小学生の頃からお世話になっていた。

今ではは色々な動画サイトが生まれ、映画を見ると言えばアマプラやネトフリ、Huluあたりが思い浮かびますよね、多分

でも俺の小学生の頃はGYAO!が全てだった。

映画はもちろん、ジャングルの王者ターちゃん平成天才バカボンなどのアニメ、あとなんかエロい番組も無料配信してたから見てた。エロい番組、エロかったなあ。「エロ生☆パラダイス」というタイトルだったと思う。スパローズ森田とセクシー女優が司会で、それとは別にもう一人セクシー女優が二回に一回くらいゲストで来て、トーク中にバイブで達したり、服を脱いで泡で局部を隠したりしてた気がする。あの頃はそんなのよりおっぱいが見たかったから、完全に馬の耳に念仏だったけど。

スパローズ森田のせいで、ジャックスパロウ、さらにはパイレーツオブカリビアンというワードを聞くと「エロ生☆パラダイス」をチラっと思い出すようになった。

生放送番組内でユルく雑談しながらエッチなことを雑にやる良さがわかった今(というか高校生くらい)となってはもうエロパラのアーカイブGYAO!で見ることはできない。悲しい…

あとアニメのこいこい7もエッチだからよく見ていた。最終回は全登場人物が常時全裸で話を進めるので最終回だけ何回も見てた。でも配信版は全年齢版だから乳首は無くて肌色のボディスーツみたいになってた覚えがある。配信期間のたびに親に隠れて家族共用PCでこっそり見てた。

高校生になって自分用のPC手に入ってから見たこいこい7最終回、ナニコレってなりましたね…本気になって見ていた頃に帰りたい

 

このGYAO!にて2001年宇宙の旅を始めて俺が見たのは中学生の頃。映画が趣味になる前なのに、何故こんな映画オタクが好むような映画を見たのか

理由はメタルギアソリッド ピースウォーカー。当時俺も知り合いも全員買って仲良くプレイしていたゲームだった。出てくる敵とかストーリーとか、ゲーム内の会話でやたらこの映画が出てくる。中学生なので影響されてしまい、配信されているのがわかるとすぐに見た。

感想は、「怖い」が主だった。今でこそ内臓が飛び出たり皮膚が溶けたり首が千切れても平気な化け物が出てくる映画で喜ぶが、昔はホラー要素がちらつくものすべてダメだった。帰ってきたウルトラマンも2話分くらい目を手で覆いながら見た覚えがある。

特に恐ろしかったのが最後の15分間スターゲートを通るシーン。あのシーンはよく退屈と言われるが、俺にとったら常に新鮮な恐怖が脳に流れ込んでくる精神的拷問のようなシーンだった。だから面白い映画だったけど最後まで見ずにパソコンを閉じた。

ギブ…アップ……

 

……ギブアップなんてないわ。

半年後、ゲオでレンタルしてきた。育ち盛りの中学生は半年で急成長し、恐怖と戦えるようになっていた。

そしてさすが中学生とでもいうべきか、なんの助けも得ずに劇中の宇宙船が精子、月が卵子の暗喩であることを見抜いた。映画の内容は大して理解しなかったけどそれだけは見抜けた。これもGYAO!での経験のおかげだろう。

スターゲートのシーンもやっぱり凄く怖かったけどなんとかラストまでたどり着いた。映画自体もよく分からんけどすごい面白かったし、俺は気持ちの良い達成感に包まれた。

 

高校生、映画が趣味になるとソフトを手元に置きたくなって、「ブレードランナー」、「2010」、「2300年未来への旅」がセットになったDVDを中古で購入して何度か見た。やっぱり面白かった。

でも

さまざまな映画を買いあさっていたこの頃にはついに「この映画特殊だ、他の映画と結構違うんだ」ということに気づきだした。

そして、この映画がつまらない作品であるという意見も多く目についた。インターネット・知り合いのN.O氏も「つまらない駄作」と一蹴している。

すると、あの初めて見たときの魅力が少しずつ減ってきたように感じた。それでもたまに見るんだけど、途中でやめることが増えた。

スターゲートのシーン、もう何も感じなくなった……

ギブアップか…?

 

ノー。

俺が所持している2001年宇宙の旅のDVDは、DVDが出だして間もない頃の古いものだった。なんかケースが他のソフトより厚くて堅牢。画質すごい悪い。

それを意識しだしたのが、もはやBlu-rayが高級品では無くなった2016年かそのくらい。本当に本当に最近。

 

俺は1500円くらいでBlu-rayを買った。正直あのときの衝撃とまではいかないが、明らかに少し前より面白く感じた。

この映画の長所、やっぱり美術とか撮影なんだ。画質に比例して面白さが上がったし、スターゲートのシーンもなぜか楽しめた。もう怖くはないけど、つまらなくもない気がしてきた。

作品が面白いとストーリーもよく噛み砕きたくなってきた。高校生の頃はわかった気になって実はわかってなかった色々が理解できた。

 

だから「2001年宇宙の旅みたいな駄作より、インターステラーの方が面白い」とか言ってる同僚の言葉を聞いて、俺はすごく謝らせたくなった。

謝れ!

それはもちろんこの映画に対してというのもあるが、一番はGYAO!こいこい7を見て勃起し、2001年宇宙の旅を見て本気で怖がっていたあの頃の俺にだ。謝れ!!

でもグレイテストショーマンを人生最高の映画って言ったり、フューリーを最高の戦争作品って言ってたから許してあげた。こいこい7も教えてあげたら喜ぶかな なんて思いながら

この時は怒りに囚われていたのでグレショー、フューリーが好きな人にすごく失礼なことを考えてしまいました。ごめんなさい。どっちの作品も良さがたくさんあります。

 

昔面白いと思ってたけど最近はそうでも無くなった なんて現象はよくあるけど、どんな理由でまた面白く感じるか分からないものなんですよね。

最近は水着着てる女の子がご飯食べてる映像で普通にギャラクティカファントムしてしまった。これもまた、あの頃の自分への、スターゲート。

ロープブレイク。