平和都市モンゴリアンダイナマイト

映画の感想を1割と自分語り9割なので評価の参考にはなりませんが、読んで欲しい。 致命的ネタバレはしないように気をつけてます

ポルターガイスト(1982)

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何の変哲も無い仲良し家族のフリーリング家に異変が起こる。幼い娘アンが深夜に起き、砂嵐のテレビに話しかけていた。すぐにやめさせるも、その奇行は連夜続いた…

 

ライトなホラーながらめちゃくちゃ怖いシーンがチェックポイントのように仕込まれていてホラーとして大人も子供も楽しめるし後半のバトル要素も楽しい超面白い作品。

 

この作品を初めて見たのは前回紹介した悪魔のいけにえのすぐ後で、親父のリクエストでレンタルした。

 

俺の親父には霊感がある。

霊感というもの自体をチュパカブラやUFOや大川隆法の降霊行為と同じ箱に入れている人はきっとたくさんいると思う。元々俺もそうだった。

でも身内に霊感待ちがいると信じざるを得ないんですよ。

俺の親父は現在68歳。まだまだボケずに自営業を一人でしっかり続けてるし、最近はスマホの使い方とダンスクラブでの女遊び(老女遊び)を覚えだしたいたって健全なシルバー。

親父が自分は霊感があったと言いだしたのは俺が小学4年生の頃かな。

俺は自分の部屋ができるまでずーっと親父と一緒に寝ていて、毎回決まって親父が子供の頃の話を聞かせてもらっていた。大体は兄弟喧嘩の話、いじめに遭ってから頭突きを練習して返り討ちにした話、昔は卵が貴重だった話、鶏の首を刎ねる番をやっていた話… といったものだった。毎日のように聞いていれば当然レパートリーは尽きるわけだが、かまうことなく何度も同じ話を聞いて父との時間を楽しんでいた。

霊感の話をしだした日は、

「こんな話をすると翌日クラスでお前は『パパがこんな話をしていた』と喋って、もしかしたらバカにされるかもしれないと言わなかったが、もういいだろう」

とまるで壮大な物語の幕開けみたいだった。

 

親父の霊感が発現したのは4歳やそこらか、物心ついた時にはもうあったらしい。なので怖がるようなこともなく、ふつうに霊のある生活を何気なく送っていた。霊と呼ばれるものが自分にしか見えていないってのが分かった時もふんわり受け入れられたらしい。

親父に言わせてみれば霊ってのは強いとか弱いとか差はあるんだけど物理的に何か攻撃を行うことは皆不可能で、だから霊による攻撃っていうのは「怖がらせる」に重きを置いている。つまり怖がらなければ勝てるというのが親父の見解だった。しかし、「俺は霊感はあるけどそれもレベルで言うと上の方では無いと思うし、心霊についての勉強なんて今までしようとも思ったことがないから完全には言い切れない」とも言っていた。

「パパは怖いことないの?霊。」と聞くと、「霊だから怖いと思ったことはないけど、ドカタのヤクザみたいなオヤジに睨まれると怖いだろ?霊も変わらなくて、そういう怖さならあるよ。逆にチワワみたいなやつもいるから、霊だからどうこうって怖さはないな」とのこと。怖がらなければ勝ち。

学生になっても霊感は続き、思春期に差し掛かろうという時に嫌気がさした時期が一度あった。霊感というものは、見たくないと長期的に思うとグングン弱まっていくのだそうだ。そうして一年経ってほとんど見なくなった時にまた見ようと思うと、また月日をかけてゆっくり見えてくるらしい。ナンパしてホテルでセックスした女が絶頂した時に背後霊がヌッと顔を出して萎えたりするくらいに回復したそうだ。

月日は経ち、俺が生まれると流石に大きく衰えた。姿形がはっきりわかっていたのが、存在がわかる程度になった。

でも4歳の俺が突然河原の小屋の前で泣き出した理由が大昔に死んだ霊の一家の仕業だと分かったり、自営業の物件探しで危険な物件を避けるくらいはできたそう。

 

さて、親父には霊感があることは分かっていただけただろうか。納得できないと思うけどそういうことにしてほしい。

 

親父が「ポルターガイスト」という映画を見たいと言い出した理由、それは昔テレビでたまたま見た時に「本物」を感じたからだそうだ。

監督はきっと霊を知ってるやつだと言い出した。

いやー、親父が霊感あるの信じてるけど、これはさー、だってトビーフーパー(悪魔のいけにえの監督)だよ?あとスピルバーグが脚本だよ?ないない。親父にそれを教えると「あらー、そうなの?でも絶対ほんとうに霊を知ってる人が携わって作ってるような真に迫るものがあるんだけどなー」なんて言ってた。

親父は流石に60超えて脳にも錆が出てる。だからこの前マッドマックスを見て「ほんとうに人が死んでる映画だ!当時見てて確信した!」(有名なデマ)って言っててもいざDVDを見せると「あれ、死んでねえなあ。当時は死んでたんだけど」とか言い出す。だから今回もそれだ。

 

霊感があるせいで心霊系映画は全部くだらなく見えるけど、この映画だけはやっぱり本物でおもしろいと見終わった後に言い出した。あれ?

本物ってなんだよ、映画見る限り霊は物理攻撃するしゾンビ出てくるし…本物ってなんだよ!

 

まあ映画自体がめちゃくちゃ面白かったからいいか!

という感じでその日は終わったけど、調べてみたらこの映画シリーズは結構有名な”いわく”があるのを知ってたまげた。

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親父はもちろんそんなこと知らずで、ははー、いいオチがついたななんて思ったのでした。

こんな親父に質問があったらどうぞ。

 

次に親父と見た映画がエクソシストで、そこでもまた霊感にまつわる話が出たから次回の更新はそれになると思います。