平和都市モンゴリアンダイナマイト

映画の感想を1割と自分語り9割なので評価の参考にはなりませんが、読んで欲しい。 致命的ネタバレはしないように気をつけてます

死の王(1990)

「死んだ生をやめ、生きた死へ。」
様々な人間が死ぬ様子を見る映画。監督の死体愛好は勿論、死ぬシチュエーションや死の表現方法のバラエティ豊かさにガチ感を感じる珍作。まさに死のAVとも言える映像だと思う。

 

今朝、あっ今なら死ねると思い立って、別に最近何か大きく落ち込むことがあるわけでもなく、脳内で毎日行われてる300/1ルーレットがたまたま当たりを引いたのかもしれない。

しかし死ぬには部屋が汚すぎてちょっと片付けして、ゴミを出して、死ぬ仕掛けを考えている間に多分その気がなくなった。

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しかけつくって、これでグーっと締めて、あとは足を地面に頼らないような形にすると終わることができるんだけど普通に怖くなって少し首を締めるだけでもうやめといた。ところでそういえば遺書も書いてないのに死んでみようとしてたじゃんと思った。なのでここに一応の遺書を書いておくことにします。

 

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おはようございます。私は死にましたが、問題はありません。

私は大多数の人間から興味を持たれずに生きています。なので訃報を知ってびっくりした人は悲しむ前に冷静になってください。よく見てた深夜番組が放送終了したようなものだと気づくはずです。

本当に仲の良い正真正銘の親友とも呼べる人間は現時点で2名いますが、その2人と両親の2名には申し訳なく思います。

どうか、私のことは忘れるように努めていただけたら幸いです。今まで本当にありがとうございました。

社会的に私は2022年の1月の中旬から既に死んでいました。なので肉体も数ヶ月遅れでその死についていくような形となります。

私は一人っ子で結婚もしていないため、この代で血を絶やすことになってしまいました。両親並びに先祖の皆様、申し訳ありません。

また、私のこれまでの言動で傷つき、怒り、悲しんだ全ての方へ今一度謝罪します。本当に申し訳ありませんでした。この死を償いとさせてください。

以上です。

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書いてみたけど全然書きたいことなかったのでこんな感じです。でも一応書いたので死んだときはこれを遺書ってことにします。

 

 

戦場のメリークリスマス(1983)

 

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日本軍で捕虜収容所長を務めるヨノイ大尉の前に新たな捕虜、英国軍少佐のセリアズが連れてこられる。捕虜相手でありながら彼に強い魅力を見出したヨノイは自分の感情に困惑し…。

 

素晴らしい音楽に乗せて描かれる男達の巨大感情。別々の国の主義主観の違いや対立国の人間という立場として"目に見えない壁"が何重にも張り巡らせらた戦場という場所だが、メリークリスマスの言葉が、そしてセリアズとヨノイを結ぶ線が、ひと時だけ全てを優しく溶かす。すごく美しい映画。

今日、ビートたけしが停車中の車に乗ってる最中にツルハシと小刀を装備した襲われたそうですが、警察が確保したためケガはなく無事だったそうです。よかったよかった。ということで無事記念に観ました。

 

フィルマークスを始めてからというものブログの存在を忘れていたので久しぶりですね。

 

話は今年の3月まで遡ります。

3月に過労で1週間倒れて重めのインフルエンザかという頭痛寒気下痢を発症し、朦朧とする中眠れずに下痢のトイレ往復を何時間も続けてるうちに脱水症状も起こしかけて死を感じました。当時は退勤がほぼ毎日22時近くで金土日全て徹夜(元々休み予定)とかになってたので普通に自分でも納得の結果です。3人は必要と言われている仕事をほぼ自分1人でやっていたのでまあ、こうなりますよね。ズタズタの成果物を提出して大量の修正。そして過労。

出るうんこは腐った淡水魚の水槽みたいな匂いだし胃からは炭酸ガスが逆流し不快感と吐き気が続き、すごいヤバイ地獄でした。

でもなんか前回の記事この時のやつですね。

 

1週間経ち仕事に復帰して、まあ、職場環境は何も変わっていませんでした…。

翌月となる4月上旬、睡眠不足と疲労が溜まる中、「やる気が感じられない。少しは仕事したらどうなの?」と俺の勤務状況をよく知らない上司に諭すように30分くらい激詰めされてなんか腸がおかしくなったみたいで激痛が走り、2時間後にトイレへ駆け込んで便器の上で括約筋を緩めると「シャバァーーーー!!!!」という音と共にかなりの量の液体が尻から出た感覚、見てみるとイカスミみたいに真っ黒い水で満たされていました。というわけでその日はまともに仕事できるコンディションではないし大量のタール便が出たのが怖すぎて18時には帰り(いつもより3.4時間も早い)早く寝たんですけど、夜あたりから苦しくなり、1回目の過労の時よりさらにひどい下痢となってまた一ヶ月前の地獄が再発しました。また1週間休みました。

下痢によって夜に眠れず朝から昼にかけて眠る感じでしたので、上司から朝調子を連絡するようにLINEで言われてたんですけど気づかなくて電話が来て、「あなたがしっかり連絡しないとみんなが迷惑するんです」と言われてしまい、うるせええええとキレたかったけど頭痛と寒気が永遠に続いていたので諦めました。

 

1週間経ち復帰。

ほどなくして上司から精神科へ行くことを命じられました。弊社では最近鬱病や退職者が増えており、早めの対処をということなのでしょう。「精神科で薬もらって飲んでれば鬱なんて治っちゃうんだから、通うように。」と言われました。コロナは仕事のやる気がない奴がかかるんだろ?と事務所に大量に人を集めて酒を飲むような50代の上司なので驚きませんでした。

まあなんかのサイトで鬱のセルフチッェクすると明らかに当てはまってたんでごもっともな指令だし、もっと前から普通に行くべきだったんですよね。

 

で、ここからが本題です。

別に会社の愚痴を書きたいんじゃなくて、今回は精神科に行ってどう変わったかってことを書きたいんですわね。

小さなメンタルクリニックなんですけど結構患者は多いみたいで、自分が予約した時はちょうどよく空きがあったようです。

一日目、恰幅の良い優しそうな、そして清潔感のある30代くらいのおじさまが個室で待っていました。洒落た髪型をしていて、バーで働いてても保育園で働いてても違和感がない感じでした。熊さんみたいな風貌で柔らかい表情と喋り方。初対面なのに安心感がすごい。

症状を伝えるとなんかたくさん薬を処方してくれたんですけど、その日はメンタルクリニックへ行くために早く帰れたのですぐ家に帰りたくなりました。調剤薬局に行くのは明日でもいいから今日はすぐ帰ろってことで帰りました

 

そして期限切れるまで処方箋と薬の交換を忘れてたので何も治療せずに翌週の通院日を迎えました。馬鹿。

やべー、薬処方してくれたのに交換しなかった、怒られる。怖い…ってなりながら熊さん先生にそのことを伝えるとノータイムで「あー、じゃあ今日は帰りに交換しちゃいましょっか、ね?」って笑顔で言われて、えっなにこの優しさ…って。普通、優しく受け応えるにしても薬を交換しなかったと聞けば「は?」って思って0.5秒くらい怪訝な顔をしたりするじゃないですか、それすらない。凄い…。

 

で、この時にもらった薬が白い錠剤のスルピリドという薬。一種類です。これがまあ、飲んでもなにが変わったかわからないというか効かない。この日から通院は2週間に一回になります。通院代と薬代を合わせて月に約8000円。割とリーズナブル。スルピリドが効かないと話すと量を増やしてまた2週間。でもやっぱりなにが変わったかわからない。仕事中はずっと眠いし朝は起きた後仕事に行くのが嫌で着替えもせずに20分くらいベッドの上にしゃがみ、時間ギリギリまで家にいる状態のままでした。

スルピリドは副作用がほぼ無く使いやすい薬なのか、熊先生としてはできればこの薬で症状の回復を狙いたいっぽかったんですけど(調剤薬局の先生には「これ飲むと余計なことも言うようになって人間トラブル起こしやすくなるから気をつけて」と言われた)ダメなのでいくらか飲み続けて様子を見て効き目がないのが確認できたら、次はドクターマリオのカプセルみたいな薬を処方されました。

これがイフェクサーっていう薬で、名前をTwitterの検索欄に入れると自分が鬱なのをアイデンティティにしてるリスカ常連のメンヘラ界隈の地雷女みたいな垢がそこそこヒットしてしまいます。嗚呼、俺もついにそちらの世界の人間と同じものを飲むようになったか…と少しショックでした。しかしこれが効く効く。

副作用として胃がつっぱるというか、微弱な吐き気のような違和感が24時間続いて食欲が減退したんですけど、気分はアガるし朝はハキハキ動けるし仕事場で睡魔に襲われる時間も激減したんですね。ここまで変わるもんかと驚いたしメンヘラどもはこんな凄い薬飲んで尚リスカとかしてんのかよって思いました。

熊先生に「凄い効きました!」って言うと嬉しそうにしてくれたのでこっちも嬉しかった♡

通院もこの時には四ヶ月目くらいなのでかなり仲良くなってます。まあ一回の問診は5分くらいなんですけどね。熊先生はここが決め手だと感じたのか、イフェクサーの量を二倍(多分これが通常の量)にして処方してくれました。値段はそんなに高くないのでこの時点でもひと月10000円くらいです。

飲み続けてると体が順応してきたのか、最初は強かった吐き気も気にならないくらいになりました。そのかわり色々感覚に変化が起こってる感じもしてるんですけどね。

今の量のイフェクサーを飲み続けて3週間目なんですけど、座ってるor寝てると時々平衡感覚がおかしくなって自分が前のめりになってる気がします。立ってる時には起こらないから問題なし。加えて、腕がやたら重くなった感じもします。

これは腕がだるくて重いとかじゃ無くて、本当に膝から先の重量が数百倍になった気がするんですね。だから業務中マウスの上に手を置いてる時にこの感覚が来るとマウスが手に押し潰されてペシャンコになる気がするし、さらに机も自分の手の重みで凹んで陥没するかと思ってしまう。この考えを脳内で否定しなければ催眠術にでもかかったみたいに手が動きません。まあ、「そんなわけない」と思えばいいだけなんで普通に動かせるんですけどね、一度昼休みの昼寝の寝起きで頭がボケてる時にこの感覚が来て、5秒くらいマジで重みが凄すぎて動きませんでした。

家で寝てる時もこれは割とあって。仰向けで自分の体の上に手を置いてる時にこれになると自分の内臓が手で潰されてしまう気がして呼吸が苦しくなります。本当にもはや催眠術の域。

立ってる時は全身にかかる重力が強まった感覚がごくたまにあります。精神と時の部屋体験ですね。まあこれはかなり弱いんで体重が三倍になったくらいです。腕と違って、別に自然に動けます。

 

あと想像力がやたら強化されました。

大麻使ったら色々な音楽のフレーズが湧いてくるとか言いますけどそう言う方向では無く、多彩さではなく生々しさが増します。これを利用して自分は寝る時に北海道へ飛行機に乗って帰り、子供の頃によく遊んだ河川敷へ行きそこで寝転んでます。雪が好きなので必ず大雪を降らせて、自分はその中で寝て凍死するというのが流れです。(なぜ凍死?と思うけど、河川敷の雪の上で寝るんだから仕方ない)

たまには別のことやったりしてもいいと思うんですけど、毎回全く同じこの妄想をしています。小学生の頃から行きつけの老舗中華料理屋で五目焼きそばだけを数年食べ続け、「次来る時は麻婆だな」とか毎回帰りに言うのに結局就職で上京するまで五目焼きそばしか食べたことなかったし、里帰りしてそこに行っても未だに五目焼きそばしか食べない自分らしいですね。

はい、こんな感じで今元気にメンクリライフを送っています。最近丸坊主にしたんですけど、熊先生から頭の形が良いから似合うと言われて嬉しかった。通うのが精神的に苦じゃないので、全然通って良かったと思ってます。

みんな通おう!

 

 

 

 

下痢がすごいのでヒプマイの話

 

俺には我慢ならないもんが二つある。1つ、イナバのタイカレーを置いてないコンビニ。2つ、ヒプマイの楽曲を聴いてしんどいとか尊いとか喚きつつドラマトラックは聴いてないオタクだ。

 

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ヒプマイそこそこ好きなんですけど浅いといえばかなり浅いです僕。ハマったのは去年くらいから友人にお勧めされてから。元々日本語ラップは好きだったし、スリースタイルのバトルにも興味があった。小学生の頃から謎かけとかが好きだったし、言葉遊びとして韻を踏んでリズムに乗せ罵倒し合う行為に魅力を感じていた。まあ、北海道じゃフリースタイルダンジョンやってなかったからYouTubeで少し見たりするくらいだったし全然詳しくないんだけどね

というわけで元々興味あったのも手伝ってすぐに飛びつきました。何より、小林ゆうが熟女役で出てたのがデカい!!

 

ファーストコンタクトで「楽曲がめちゃくちゃ良くない?」ってなったんですけど楽曲提供者の豪華なことったらないですよね。西寺郷太が一郎の曲提供してたのヒプマイハマる前だったんだけど見てびっくりしたし、更に聴いてびっくり。ノーナそのものじゃん!って。とにかく曲の提供者が著名な人だらけだしみんな個性丸出しで、でもちゃんとキャラが歌ってて違和感がないのが凄い。ここ上手い。で、へー曲すげえいいじゃんってなった後にドラマトラックを程なくして聴くようになったんですわね。

 

ヒプマイという作品の形態はドラマトラックが物語の本編なので、や、まあ曲だけ聞いても良いんだろうけどしっかり「好き」な人は絶対聞いた方が良いと思う。

といいつつ、ヒプマイの脚本ってそんなに上手くない気がするのも事実で、ファンもアンチも揃って誰もが指摘する粗ポイントなんかゴロゴロあるしなんか因縁の設定も勿体ない使われ方してたりするし…物語としてはかなりつくりが荒々しいんですね。しかしヒプマイの本懐はラップ。ラップ楽曲とラップバトル。それを踏まえてみると、ドラマトラックを聴いた後に聴く曲はかなり加点される これ本当。つまりドラマトラックは聴くべきということ。個人楽曲や各ディビジョンのチーム曲はキャラの掘り下げや物語における心情の変化が反映されているのでストーリー性が乗る。ラッパーってほら、自分の思いを歌に乗せる的な感じじゃないですか。だからアイドルもの作品のキャラの楽曲とかとはまた意味合いが違うんですよ。ラップによって音楽文化の中で主義主張を果たすみたいな。だから、ドラマトラックでキャラの日常や事件を垣間見る→そのキャラ達が綴ったリリックを感じる。これが楽しいんですわ。

勿論バトル曲もそう。これがまた面白い。ほらフリースタイルバトルって相手の痛いところ突く罵倒を多く言えれば勝ちじゃないですか。で、それを行うためにはそれなりに相手を知る必要があるんですよ。ヒプマイというかラップバトルってそこが割と面白いなとか思ってて。番組とかでもR指定が相手の出したアルバムの枚数とか過去に使ったライムとかdisに使ってますよね。ヒプマイだとあまりそこはピックアップされないんですけど多少それを感じる部分はあったりします。あと相手が何気なく言った罵倒を逆にラップバトル楽曲の時に使うとかもあったりして面白い。あとはやっぱりドラマトラックで積んだ因縁から来る怒りをラップバトルで出しまくるあの感じはかなり楽しい。で、物語の完成度をdisった後に言うのもアレだけど面白いところはしっかり面白い。粗は多いけど普通に面白い。特にシブヤがかなり良いので曲は聴いてるけどドラマトラックは聴いてないゴミは是非聴いてみて欲しい。

 

ヒプアニは正直放映までかなり不安だった。原作の粗がアニメになることで目立ってしまうのかもしれないなんて思ってたから。でも見たら原作から割りと違う感じの展開で、キャラの性格も多少いじってあって暗さが程よく抜けていて…

そう、原作とにかく暗いんですよ。ヒプアニの話に行こうと思ったけどドラマトラックの話に戻ります。

まずラップバトルというのは相手を罵倒しバカにする文化で、それが主軸のヒプノシスマイクという作品にはどのようなことが起こるかというとキャラクター全員に「攻め所」、つまりコンプレックスが発生する。これをストーリーに組み込むと否応なくネガティブになりますね。で、キャラの個性とかも全部disの標的になる。ホストキャラは女を食う屑、天才中学生はクソガキ、和服姿のキャラは変な格好のアホ呼ばわりされます。現実的に罵倒されます。そして何よりヒプマイのメインストーリーは政治や陰謀がめちゃくちゃ絡んでくる。サスペンス映画に出てくる暴力や銃をそのままラップに置き換えたような話なので基本シリアスで重いんすね。でも団地でラップバトルをする不良達の話じゃなくてラップでマジで世界を変えるような話をしたいのはすごく伝わってくるし、大胆な設定すぎて粗がそこそこ出てきてしまってるけどきっと上手く決着つけてくれると信じてるから頑張ってほしい。

ヒプアニの話に戻りますけど、ヒプアニはそんな政治や陰謀の要素を極力廃して日常生活やラップバトルの大会描写、そして新たなアニオリディビジョン「シークレットエイリアンズ」の交流やバトルが主な作風なんですよ。これめっちゃ上手いなーって思いますよ。毎週楽しく笑えた。でもラップバトルのとこはしっかりラップバトルで容赦なくdisらまくってたから作品の切れ味自体はちゃんと持ってこれてたかなって感じです。毎話披露される新曲もラップ要素よりPOP要素が強調されて万人受けしやすい感じになってて地上波アニメとしてはかなり良い塩梅だったんでない?(そのあとラップバトル大会編に入るとバチバチにフリースタイルバトルが数話にわたり展開されたので温度感の違いに戸惑う人は結構出ちゃったみたいだけど)

あと原作だと陰謀描写の化身みたいな飴村乱数のキャラがかなり変わってて普通に萌えキャラだった。性格が良くなって踊って動く乱数くんかわいいねえ。

ちょっと下痢がやばいのでもう書くの諦めます。コミックとか読んでるけど話諦めます。

 

三銃士(1973)

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三銃士の映画化作品の一つで、コメディ寄りの作風ながら演者の重心を感じるリアルな剣劇や精巧な美術が至る所に見られる非常に五感が楽しくなる作品。出てる俳優がめちゃくちゃいい演技しまくるんですよね。

 

 

 

弊社では先月から4ヶ月間、「三年目社員研修」が始まっている。久しぶりに同期の顔を揃って見て、とってもホッコリする研修。割と研修内容はキツいんだけどね。

で、研修の手始めに偶然社内にいたインターンシップ生に弊社の業務内容をプレゼンするイベントが発生した。各々配られた資料をもとに数日かけてパワポだか資料だかを準備して1人づつ担当の部分を発表する。俺は割とそういうの得意だからうまく行ったけど同期の1人でなかなかいい感じにならなかったやつがいた。なんかとにかく漢字というか少し珍しい言葉の言い回しがわからないみたいで、資料を音読していても途中ゆっくりになったり語尾が上がったり、疑問感情が声に出てしまっていた。読んでる資料もなんか難しめの当たってたからなあ。

この人、俺より頭いいはずだけど国語はめちゃくちゃ苦手だったんだな…と思うなどしていると、部長に「君はあまり昔から本とか読まなかったでしょう。なんかわかるよ」って笑いながら言われてた。

ここで思い出すのが自分が保育園児〜小学生の頃の話。

 

拙者が5歳当時の我が一家は父母俺の3人でマンションの一室に住み、両親はまだ離婚してないどころか共働きではなく母は専業主婦だった。19時には全員で食卓につき、テレビを見ながら飯を食ってそのあと親父と俺は2人で風呂に入り、21時にはそのまま2人で寝室で眠るとかいうクソ模範的一般家庭だったけど母は多分毎日25時くらいに寝ていたと思う。だから寝室はいつも俺と親父しかいないイメージだった。朝になると3人になってるんだけどね。

俺は自分でもファザコンか?と思うくらい親父が好きなんだけど、多分理由はこの21時くらいのルーティーン。(最近流行の言葉なので使ってみました。)毎日布団に入ってから寝るまで親父に本を読み聞かせてもらうのが習慣で、1日の中でもかなり楽しみのイベントだった。俺が園児の頃に読んでもらっていたのはもちろん絵本。「アサガオの冒険」的な名前だったかな、アサガオの根から吸収された土の中の水分が主観でアサガオの中を進み最後には蒸発して雨となり地面に降り注ぐ話が結構記憶に深く残っている。あの絵本マジ最高すぎる。超面白い。

で、小学生に進学すると「小学一年生」という漫画雑誌を購読し出して、絵本に飽きた俺はなぜかこの雑誌の漫画を音読してもらっていた。や、割と漫画を音読してもらうのは楽しかった。でもこれは親父があんまり楽しくなかったのか、長く続かなかった。

漫画雑誌読み聞かせがほんの数ヶ月だけ続いたある日「これ読むか」と親父が袋から出したのが「ニルスのふしぎな冒険」という小説。子供向けの絵本じゃなくて普通に文庫本。今調べたら294ページあった。文字しか書いてない本は大人だけが読むものだと思っていたし、本を開いてみても「文字の山」としか認識できないから完全な未知の物体。でも不思議と「マジでこれ読むの?」みたいなことは思わなかったしむしろこれから始まる長旅にワクワクした。子供の頃ってなににでもワクワクできたよね。面倒臭いという感情が存在しないんだよな。いいよな。

案の定読み聞かせてもらうとどんどん夢中になってしまった。

文庫本の読み聞かせだから一冊終わるのに何ヶ月かかったか…2ヶ月くらいかな?一日五ページと考えるとそのくらいかな。わからない単語や言い回しが山のように出てくるけど、親父は全部それを説明できるから完全に理解して読めた。(これは読めたというのか?)

バブル時代を20代30代で通過した親父は喋りに慣れており、学生時代からバーのボーイやよくわからん水商売を転々としおわるまで、巧みな話術で女をひっかけては毎日のようにホテルへ行きSEXしていたせいか朗読も上手い。

 

乳を揉んでた父の音読 yo

舐めるマンスジ 今じゃ活字 

pettingしてく性感帯 よりreadingする明朝体

アーイ

 

で、ニルスのふしぎな旅が読みおわってどうなったかというと、俺はニルスのふしぎな旅の二周目を希望し、もう一度2ヶ月かけて読んでもらった。なんかもう解説なしで全部わかるのが楽しかったし、全く色あせない面白さで完走し直せた。小学生って何故かアニメの同じ回を物凄い回数見るよね。

で、流石に3周目には入らなかった。小学1年生の俺としては3周目上等なんだけど、親父としてはもう飽きたらしい。2度目の"あとがき"を読み終わったあと、「明日は新しい本を読むか」と別の本を取り出した。この読み聞かせ、俺が眠るまで本を読むのが流れだったため「まだ寝てないからもう新しいの読んで」とせがんだのを覚えている。さてこれがかの有名な、当時50になる親父らしいセレクトの小説「十五少年漂流記」である。死ぬほど面白いんだよなこの本。

十五少年漂流記はニルスの不思議な旅と違って人間のドロドロとした感情が渦巻く話だった。ニルスに出てくる悪役のような存在はなにかしら動物だったり、序盤はわがままなニルス少年本人だったりする。しかし十五少年の悪役は内ゲバで対立した少年グループの一員だった。人間と人間同士の抗争。小学1年生で読む漫画に出てくる不良少年キャラとは違い、生々しい悪意があって、俺は作品のキャラに対して悪態をついたり逆に善性の強いキャラを褒めたり…なんか感想を言うようになった。なんか今思い出すとあそこでモリモリと脳が発達してた気がする。映画好きなのも多分あそこの経験のせいだ。

感想を言うのがめちゃくちゃ楽しくて、それに気づいた親父が朗読を中断して感想を言うタイミングを設けたりすることもあった。大体は悪役のドニファンの悪口だった気がする。

このあと宝島も読んでもらったし、フランダースの犬も呼んでもらった。フランダースの犬は結構な箇所で親父が泣いてまともに朗読できてなかった覚えがあるから内容全然覚えてない。

とまあ、何が言いたいかというと、こういう経験って本当に大事ですよね。と。

小学3年生くらいから俺はもうガンガン自分で本を読むようになって、初めて1人で読んだ本は図書館で借りた三銃士。感想文を書くのも楽しかった。周りの男子の多数は本を読むことと感想を書くことを課題や宿題と捉えていたけど俺は普通に楽しんでたなあ。この一度しか三銃士の本を読んだことないけど内容は未だにはっきり覚えてて、ミレディはとんでもない最悪の悪女であることもしっかり記憶に刻まれている。夢中で読んでましたね。"感想は言うのも見るのも楽しい"というのにも早い段階で気づけたのは朗読のおかげだと思うし、結婚する予定ないけどもし子供できたら俺もこれ真似してやりたいと思います。

とここまでこの記事を書いて、そういえばこの文庫本読んで貰うのってどのくらいの人がやってもらったことあるんだろうなんて思ってTwitterでアンケートとってみたらこれ、こんな感じになった。

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なんかもっと多いと思ってた。世間的には文庫本ってあまり朗読しないんですね。めちゃめちゃ楽しいのに…

皆さん子供ができたら是非なんか厚めの本を、朗読してあげてください。子供がめちゃくちゃ楽しめます。

 

 

 

おわり

 

 

 

死ぬのは奴らだ(1973)

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諜報部のジェームズボンドはカリブ海の島国サンモニークを訪れ、仲間が三人消息をたった原因と黒幕を突き止めんとしていた。しかしボンドを葬らんとするのはサンモニークの大統領及びサンモニークのバーの店員、サンモニークを走るタクシーの運転手…島国全体がボンドの命を奪うために不気味に動きだす。

 

007シリーズでも異色、登場人物の9割が黒人。独特な空気感が味わえてシリーズのファンじゃない人にも特別オススメしたくなるカルト的作品です。

 

今日は自分のバイト時代に大きなチャレンジをしようとしてやめた話。

自分は北海道で普通に高校生活を送っていたのですが、高3の時に両親が離婚したため面倒なことにバイトをして生活費を稼がなければいけなくなりました。なんか親権は母にあるんですけど母はそんなに稼ぎが多くなかったので。(親父も多くなかったが)

しかたなーくバイト探そうかなーと思ったら、丁度よくバイトの誘いを受けました。声をかけてきたのは友達の友達のような位置の男。後から聞けば知り合いからはあまり評判の良くない奴で、高校卒業後は大学を破門され演劇役者の夢も捨てソープに通い詰め今では女を何人も作ってたくさんの怒りを買っています。

紹介されて入ったバイト先は北海道の中心部にあるファストフード屋さんで、すごく賃金が低くてすごく辛い場所で店長は恐ろしい人でした。いろいろなことがあり精神的に辛い日々の連続。大学を休んでのクリスマスの出勤を命じられたりで何度も辞めたいと言ったけど無視され続け。今思い出せば半分以上自分が悪い部分もあった気がするけど、当時は周囲を憎み自分は棚に上げていました。大学もあまりいい感じに生活を送れなかったこともあり、診断は受けていないけど明らかに鬱だった気がします。ご飯は一日一食、睡眠も一日4時間だったので知り合いと座りながら会話してる最中に突然数秒寝てたり、通学で歩いてる最中に三歩ごとに1秒ずつ寝てしまうので横断歩道前になると立ち止まって少し長めに立ち寝をしたあとダッシュで覚醒中に走り抜けるなどをして順調に精神を終わらせていました。

とにかく全部憎くて、道を歩けば歩きタバコしてる奴、道の真ん中をノロノロ歩く奴、映画館へ行けば先払いをする奴、ポップコーンを買ってる奴、食堂へ行けば箸の持ち方が悪いやつや魚の食べられる身の部分を残して皿を下げてるやつの目をかたっぱしからフォークでほじり出してやりたいとさえ思っていました。でもいちばん憎んでいたのはバイトの店長で殺せるもんなら殺したいと本気で思っていました。

自分は昔から怖い話が大好きで洒落怖ログなんてのはほぼ高校時代夏休みなんかを使って読み尽くしていたんで、すぐに思いついたのは「呪い」。呪いをかけて殺せば絶対に足がつかないから方法としてはいちばん利口だなんて大学生にもなって本気で思ってて色々調べましたよ。バカですねー。呪具のネット通販サイトをブックマークしたり自分が一番簡単にできそうなのを調べたり。

で、色々調べたことがある人ならわかると思うんですけど、誰かに呪いをかける前提条件としてまず断食をしなければいけないんですよ。これ自分が大学1年の時はググったらすぐそのことが出てきたのに今はあんまり詳しく出てこないないですね。調べ直せない。理由は覚えてる限りだと結構宗教的というかスピリチュアルという感じで(そりゃそうでしょ)精神を呪術的効力を発揮するまで研ぎ澄ませるのに必要…みたいな?ほんと昔だから忘れちゃった。

で、いちばん簡単で有名なのだと黒胡椒の呪いっていう嫌いな人を遠ざけるやつがあって、これやってみようって思って。方法は夜にどっかに胡椒と対象の名前書いた紙埋めるだけだったかな。でも親と暮らしてるから割と深夜に抜けて外へ出るというのは大変なんですよね。試しに何回か深夜に抜けてみたことがあって、そしたら予想通り、うちの親は頻尿だから割とばったり会うんですよ。何しに行ってたの?なんて言われてもうだめだこりゃって思いましたね。呪いの最中を人に見られるとそのままダメージが術者に帰ってくるとか見てて、この帰宅部分も含まれていたら困るなとか思って。帰るまでが遠足だったらヤバイじゃないですか。で、呪いはもっと外に出なくていいやつ探すとして次は断食の練習しなきゃと思って。

三日は断食するつもりでいたんですけど流石にそれは未知の領域だと思って(一日の断食なら自然に何度かあった)二日間の断食を何度か繰り返して体を慣らしたのちに三日目をやってみようとしたわけですね。想定では一日置きに一日断食を一週間ちょいやって、二日間の断食を少しやって、で三日間の断食で呪い。二週間ほどの計画でした。どうでもいいんですけど俺、キンキンの冷水じゃない水がめっちゃ嫌いなんですよ。よっぽど喉乾いてないと真水なんて飲んでて吐きそうになるんです。だから氷ないと水飲めなくて結構大変でした。

さて、二日間断食に突入したあたりですね。案の定毎日フラフラで、そのタイミングで夜、バイトメンバーLINEで店長から自分へ名指しで怒りのメッセージが入ってました。なんか普段ならそこまで怒るような理由じゃなかったのだけは覚えてます。届いたのを見て、俺またやっちゃったと泣きそうになり、友達とゲオで中古ゲーム漁りしてたのをあと30分くらいするつもりなの切り上げて家に帰りました。もう明日が怖くて怖くて寝付けない。

案の定翌日は早朝から機嫌が悪かった店長に近距離ですげえ怒鳴られて、で、俺は怒られてる最中気絶してしまったんですね。倒れて横の手洗い台に頭ぶつける前に店長が頭受け止めて大事には至らず、俺が起きた時は頬を4回くらい張ったあたりらしいんですけど。そしたら店長も横にいたおばさん(早朝は主婦が主にシフトに入ってます)も凄い心配してチヤホヤしてくれて俺を休ませた後でご飯とか買ってきてくれて。呪いって対象のことを殺したいと思うならずーーーっと殺したい殺したいって思わなくちゃいけなくて、それが無理だなこれってなってそこで諦めたんですよ、呪殺。雑魚ですねー。やっぱりね、呪いって難しいんですよ。条件もあるし手も足も動かさなきゃいけないし、なにより精神を集中し続けなきゃいけない。札幌育ちの大学生には無理無理。その後俺は嫌いになったりキレたくなる相手には感情を無にするよう心がけてるので、呪いなんて極大感情燃料ミサイルを用意しようとする機会は無くなりました。呪術ショップのブックマークも解除しました。今考えても大学生の割にはイタかった〜。買った黒胡椒はチャーハンにかけたり肉にまぶして全部食いました。

あっ、最近フォロワーの質問箱に匿名で「SNSが発達した今なら呪いの成功は簡単では?」って送ったことあるんですけどこれは結構前から本当にずーっと思ってることで。もちろん様々手順を悪き目的なのを隠して手伝わせることもできるし、何も知らない人間に片棒担がせて自分は精神的な面に集中できたらそれも楽だし。ビジネスできるレベルですよ。まあ呪いなんて無いんですけどね!

 

 

#30日映画チャレンジ DAY21からDAY30まで

 

 

どうもヒカキンです。

やはり苦行となってしまったこのチャレンジもついに終わりです。早く死にたい、早く死にたい。でも、死んで地獄に行っても今より辛い仕事が待ってるんだろうなあ。死んだ後ってまた死ねるのだろうか…。なんか最近はコカコーラが甘すぎて水割りにしなきゃ美味しく飲めない。

それでは行ってみましょう!30日映画チャレンジやってみた!レディーー!ゴーーー!!!

 

★DAY21 あなたを居眠りさせた映画

【めまい (1958)】

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主人公の元へ、学生時代の友人が「妻マデリンの行動がおかしいので調査してほしい」との依頼が入る。尾行を続けるうちにマデリンは先祖の亡霊からの呪縛を受けていることを知る。

 

さてこの渋いラブが吹き荒れるめまいという作品ですが非常にミステリアスでアダルトな雰囲気を放っており、大学生の頃までは見ているとどうしても感情移入ができずに眠ってしまっていました。主人公やその相手の女の心がねー、理解できない!(誇張しすぎたハヅキルーペ渡辺謙ものまねザコシ)

でもなんか最近見たらですね、恋愛を伴った行動に発生する緊張感、視線、言葉と言葉の間の楽しみ方みたいなのがわかったつもりになってきたのであの頃より何倍も楽しい映画でした。あとやっぱり中年以上の男女の恋愛って重さが格別なので超面白いですね。「ユーガットメール」や「マディソン郡の橋」、「恋愛小説家」みたいな高齢系恋愛映画めっちゃ好きです。

 

★DAY22 あなたを怒らせた映画

自分、映画に怒らされたりすることってないんですよ。だからちょっと質問から逸れる回答になっちゃうんですけど

シティーハンター(1993)】

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怒り!怒り!この映画は言うまでもなくジャッキーがシティーハンターをやってる映画なんですけど。俺は親の影響で小学生の頃からジャッキーチェンが好きなのでこの作品も例に漏れず楽しんでました。インターネットには黒歴史とか書いてあるんですけど、まあそう思う方はそう思えばいいんじゃないでしょうか。怒り!怒り!

ギャグはジャッキーチェンが楽しそうにバカやってるだけでめちゃくちゃ楽しいしストⅡは謎の再現率で笑えるしトランプ使いのオリキャラはかっこいいしラストバトルは多節棍相手の武器バトルが安心の面白さなので、怒り!私は良い作品だと思います。怒り!俺の怒りはここからだ!!

https://www.google.com/amp/s/cinema.ne.jp/recommend/jackie2019051506/%3famp?espv=1

この記事なんですけど。

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怒り!怒り!怒り!怒り!

 

★DAY23 もうこの世にいない監督の映画

東京物語(1953)】

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監督は小津安二郎

老夫婦が東京に住む息子達の元を訪ねるが息子夫婦は忙しさから両親に構うことができず、代わりに紀子という戦死した次男の妻が世話や観光の案内を行う。

海外の映画業界や映画フリークの間では非常に有名な監督で、たくさんの人がリスペクトを捧げています。有能なのでウィキのURLを貼っておきますね。暇つぶしに読んでね。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B4%A5%E5%AE%89%E4%BA%8C%E9%83%8E

や、まあ小津安二郎の作品はこれしか見たことないんですけどね。ブックオフで250円でこの東京物語のDVD売ってて、大学の頃なんとなーく買ってみたらすんごい良い映画だったから「えーなにこれ名作?俗に言う名作ってやつ?」って色々調べて偉大な作品とスゲー監督であることを知りました。なんか作品が良かったからってわざわざ監督名でググったりしたのこの作品くらいかもしれません。あとね、主演の原節子もめちゃくちゃ良い女性だった。会社でクッソつまんねえ上司に「好きなタイプは?女優だと誰が好き?」って面白くない話振られた時は原節子!って答えて相手が黙るまでこの映画の良さを早口で語るようにしました。気持ちいい〜!

 

★DAY24 映画館で観たかった映画

サスペリア(1977)】

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やっぱりサスペリア好きなんでね。映画館で観たいなーってずっと思ってたんですよ。でも最近、大森で4K上映があってついに念願かなって観に行ったんです。もうワクワクで会社帰りにチケット買って椅子座って。あと5分♪あと5分♪ってなってたら、そしたら横にものすごい巨漢の中年が座っちゃった…。

終わった。もうだめだ。呼吸音がいびきみたいになってるし何故かたまに喘ぎ声みたいな声小さく出してる…泣きそう……なんでこんな太ってる人が映画見に来るの?(ヘイトスピーチ)どうやってここまできたの?よくみると車椅子で着てた…もう呼吸音気になって映画に集中できない…できなかった。

しかしまあ…まあ!いいか!楽しかったな!ってなりながら帰宅したんですけど、その一年後くらいに池袋で上映があったんでまた行ったんですよ。フォロワーと。今回はもうめちゃめちゃめちゃめちゃ快適で最高だった。良かった。でっかい音とでっかい画面で何倍も面白くなる映画それがサスペリアなので面白すぎて死ぬかと思った。

 

★DAY25 好きだけど今の時代にそぐわない映画

キック・アス/ジャスティス・フォーエバー(2013)】

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前作で有名になったキックアスはヒーローを続け、SNSで知ったヒーローによる自警組織に加入する。一方で親をキックアスに殺されたクリスも悪の軍団を結成していた

今作は前作に比べてキャラクター映画の側面が強くなっていてジャンクな楽しさに拍車がかかってます。過激さゲスさ汚さもアップしてして割と好みでした。中でもクリスが悪の軍団に黒人ボクサーを勧誘するシーン。メンバーになった瞬間に怪人名をつけるのですが、その名前があまりにも雑かつ人種差別的なネーミングなのがツボに入って俺はゲラゲラ笑ってしまいました。

 

★DAY26 原作のある映画

ミザリー(1990)】

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大人気小説作品「ミザリー」の作者がミザリーファンの異常者女性キャシーに監禁されて強制的に不本意な執筆を強いられる。

この作品、まあやっぱり怖いんですね。何をするかわからない異常者の肥満中年女性の恐怖。肥満中年女性って叫ぶだけで怖いですよね。ヤクザのおっさんとかより肥満中年女性がヒステリックに叫んでる方が身の危険感じますもん。なんか自分のやってる行動全部正義だと信じてそうだから本当になんでもやってきそうな怖さがあって。で、小説だとそこらへんのキャシーの描写がですね….すごく怖い。就活の時に飛行機で読んでたけど、映画を数段超える主人公への仕打ちですよ。で、キャシーは自分がやってることは全て主人公のためだと思って慈悲の気持ちでやってるせいだから残虐性に際限がないんですよ。無限に他者を攻撃できる状態なんですよ。悪意がない恐怖をここまでしっかり味わえる作品なかなかないですね。

 

★DAY27 映像が印象的な映画(映像がドンピシャ好み)

【ヘルハウス(1973)】

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心霊現象が多発すると言われる大邸宅ベラスコマンション。著名な物理学者、霊媒師、霊感少女、そして電磁気装置を用いて現象の解明に挑むが、奇妙な出来事が多発しチームは狂気の渦に呑まれて行く。

霊を一切信じない学者と霊術者たちがチームを組んで霊と戦う心霊ホラー映画なんですけど、もう圧倒的に強大で未知の存在にただただ恐怖と絶望を浴びせられる恐ろしい映画でした。この映画の特徴の一つは色調で、前記事で書いた吸血鬼ドラキュラシリーズや悪魔の花嫁の作品の製作を行っているハマープロダクションの色彩をリスペクトして再現しているんですね。

なんだろう、絵画…油絵みたいな。俺も好きだからなんか見ててめっちゃ「わかるわーわかるわーいいよねこれ」ってなります。インスタとかで飯を撮影するときも彩度少し強めて影を濃いめにします。はい。

 

DAY28 居心地が悪くなる映画

自転車泥棒(1948)】

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第二次世界大戦後のローマ、求職者で溢れる街でやっとのことで「ポスター貼り」の仕事にありつくが、条件は自転車があること。妻の協力でシーツを質に入れ必死な思いで自転車を入手し6歳の息子と仕事に繰り出すが、初日に自転車を盗まれてしまう。

悲壮感が半端ないんですけど、悲劇のドラマではなく生活の中に棲む悲しみといいますか、だから感情移入は否応なしにできるし主人公の親父にも6歳の息子にもできちゃうから2倍辛い。ただ地獄のような映画かと言われるとそうではなくて….自分の日常生活にも馴染みがあるような感情なんですよ。なんかうまく言葉にできないけど、肩身が狭くなる思いはすごくできます。親父と小樽の海に行ったとき、ウニが岩にたくさん張り付いてるんですよ。取ると密猟扱いになるからダメだけど昭和人間の親父は普通に取ってて案の定怒られてて、逮捕されるのかなとか不安になってたけど注意で終わったときをすごく思い出しますね。

 

★DAY29 恋がしたくなる映画

【ユー・ガット・メール(1998)】

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メールで知り合った男女がオフして恋愛!

さっき名前出しちゃったんですけどここで出します。や、正直映画見て恋愛したいって思うこと全然なくて。多分邦画の青春系ティーンムービーとかに知見があると変わってくると思うんですけど、自分はそこら辺が弱いので海外の熟年恋愛映画になりました。この映画の両者が互いの人間性に惚れ込んでいくところは割と自分の思う理想的な恋愛観で、「メールから」というのも好みです。俺は陰生まれ陰育ち暗そうな奴は大体同族嫌悪なので"部員とマネージャー"とか"重役とOL"とかより好きです。この映画面白いのがくっつく二人の男女は既にどちらも夫婦であるということで、主人公二人がくっついた後は双方の元相方同士がくっつくところ。

 

★DAY30 終わり方が気に入っている映画

【カンフーヨガ(2017 )】

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考古学者で大学教授でカンフーの使い手のジャッキーが美女からお宝探しを依頼され冒険に出るぞ!

ラストでキャスト全員が突然踊り出すということで奇作としてバズりましたよね。この作品、ジャッキーオタクからするとすごく「ジャッキーよかったね」になれる作品なんです。ジャッキーてば本当に楽しそうに演じててファン的に見てて幸せすぎる。ちょっと語りますね。

ジャッキーは歌と踊りが大好き。歌手活動盛んにやってるし最も好きな映画はサウンドオブミュージックと語っていました。(横にいたジェイデン・スミスに「あんな映画化石だよ」って言われて苦笑いしてた)また、拳シリーズのカンフー映画時代(酔拳とか)から転換し脱カンフー映画を撮り出すと積極的に主題歌を歌うようになり、ダンステクを見せてくれるシーンなんかも増えてきました(ポリスストーリーで足の裏についた犬の糞を拭うために突然マイケルジャクソンの物真似のムーンウォークし出す)。

あとなんか007もめっちゃ好きで、明らかにこれ007やりたかっただけだろみたいな作品も数本あるんですよ。土地を巡り美女と恋愛し陰謀を暴く的な。突然ジェームズボンドが使うような秘密道具とか出てきたりする作品も多々ありますね。

これら、モロにカンフーヨガそのもの!ジャッキーチェンやりたい放題!みたいなね。あとラストの敵まで笑顔にダンスして登場人物皆が仲良くなるっていうのもジャッキーの理想で、「奇跡/ミラクル」というジャッキー監督主演そして自作で一番好きな作品に挙げてる映画があるんですけど、敵対してたヤクザ同士の皆が仲良くなって終わる楽園みたいなやつなんです。ね、もー、だからカンフーヨガってジャッキーにとって理想的な映画なんですよ。エモいなあ。全然言葉まとめないでババーって書いちゃった。恥ずかし。

終わり!

 

 

 

 

 

 

 

 

#30日映画チャレンジ DAY11からDAY20まで

 

前回の記事でコロナ終息しそうとか言ってたけどあんまり終息してる感じが無いですね。検査人数増えたから患者が可視化されてるだけなのか本当に増えたのかよくわからないけど、仕事は休みにならないのでどうでもいいんですよね。

やっぱり一度に10本の映画を挙げて紹介するのってめちゃくちゃ面倒なんですけど個人的には30日目まで絶対終わらせたいので嫌々やります。

嫌々やってるし自分語りもあんまりしてないのでこの記事すごくつまらないはずです。義務感での更新なのでつまらないはずはずはず。読まなくていいです。

 

★DAY11 一番好きじゃないジャンルの好きな映画

一番好きじゃない映画のジャンルはドキュメンタリーですかね。童貞だけど恋愛ものの良さは最近気づいてきたので。というわけで、

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002)】

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コロンバイン高校銃乱射事件を背景に、銃社会容認国家アメリカへ痛烈な批判を叩き込むドキュメンタリー作品。事件の関係者や銃に結びつきがある人間へのインタビューの連なりにより作品は構成されている。

監督は有名なマイケルムーアなんですけどね、この人の映画見たことある人は分かると思うんですけど初見だと本当にこの人の作品が発信するメッセージって鬼気迫るものがあってですね、切実に危機感を感じてしまうんですよ。大学の食料問題の授業でもこの人の作品を見て社会の現状に恐怖を感じ、日本人のくせにアメリカ社会の改革を望みました。でもこの人ある程度見てくと気づくんですけどめちゃ性格が悪くてめちゃ頭いいんですよ。映画監督じゃなくて詐欺とか宗教団体運営とかやっててもめちゃくちゃ成功したと思う。確実に悪人肌。映画の内容を全部信じちゃダメだこれってなりました。だから正直俺はこの人もこの人の作品もこのジャンルも好きじゃないんですけど、好きじゃないんですけど純粋に扇動力ってか洗脳力は見事すぎて、だからボウリングフォーコロンバイン好きなんですよ。もう意味わからない。

 

★DAY12 好きなジャンルの苦手な映画

なんかここらへんの質問なかなか難易度高いですね…なぜなら俺は出されたものは何でも美味しく食べてしまうので。強いていうならこれかな…

悪魔のいけにえ2(1986)】

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ホラー大好き!悪魔のいけにえ大好き!だけどこの映画はあんまりリピしてない…なぜかと言うと、一作目とあまりにも違いすぎて….(監督が前作と同じ路線で続編作っても超えるのは難しいと考え、コメディに振ったそうです)

普通に内容は面白いと思うんですけどね、なんか見る気になりづらい。ちなみに友人は一作目よりこの二作目の方が好きって言ってたので、本当に自分が苦手なだけです。

神奈川住んでた頃、めっちゃ好きだった行きつけの家系ラーメン屋がある日いきなり麺とネギの形を変えたことがあったんですよ。それで美味しくなくなったわけじゃないんですけどね、なんか行かなくなりましたね。

 

 

★DAY13 深く考えさせてくれる映画

まあ、深く考えさせてくれる映画ですってよ。

ブレードランナー(1982)】

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すごくありきたりな感じになっちゃいましたね。この作品は「背中で語る」的な側面が多いし哲学的な要素もドバァとあるんで「考えさせられる映画といえば!」の代表格だと思うんですよ。自分はですね、この作品のJ・F・セバスチャンという作品屈指の陰キャラについて激しく前述の友人と議論したことがありまして。内容はネタバレになるので深くは言いませんが、他人の不幸があったときに一瞬映ったこいつの顔が笑ってるように見えたんですよ。で。「あれこいつ今笑ってなかった?」って俺が言い出して。つまり、本当に性根まで陰キャなのかそうじゃないのかについてです。ね、作品のサブキャラクターの性格について色々考えると面白いですよね。関係ないですけど最近はTwitterで40年近く前のカンフー映画キャラの男たちの関係性を掘り進め、"薔薇"を描いてる界隈を見つけまして素晴らしいと感動してしまいました。インターネットの懐の広さには驚かされちゃう

 

 

★DAY14 見ると鬱々とした気分になる映画

これは…これはなんでしょうね。これは…

【チャイナタウン(1974)】

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私立探偵がとある不可解な殺人事件を目の当たりにし、正義感からか好奇心からか解明に奔走する映画。顔面激強おじさんのジャックニコルソンが主演なんですけどまあ若くてかっこいいこと。そして作品は素晴らしいほどの完成度で視聴者の心をへちょへちょにしてくれます。今の時代だとあんまり考えられないけど70年代とかって救いのない終わり方の作品がそこそこあるんですよ。主にそういうのはアメリカンニューシネマっていうジャンルなんですけど(興味がある人は調べてみよう)マカロニウエスタンカンフー映画でもそこそこ破局的な結末で終わる作品が多いんです。最近の映画だとホラーは絶望のさらに絶望みたいなエンディングをお出ししたりしてきますけどアクションなんかは中々無いですよね。それでいい!

 

★DAY15 幸せな気分になれる映画

沢山ありますけども一番最近だとこれは

【ガバリン(1986)】

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小説家のロジャーは、過去に叔母の屋敷を訪問中に不可解に消息を絶った愛息ジミーを見つけ出す手がかりを求め、叔母の死後に屋敷へ移住した。しかしそこは、深夜0時になるとクローゼットが異界とつながり化物が飛び出す呪われた屋敷だった。

中学生の頃にホラー映画VHSレビューサイトでこの映画を知って見たい見たいと思ってたんですけど案の定国内ではソフトは絶版…と思いきやハピネットさんが吹き替え付きで発売してくれました。ありがとー!

で、このコンセプトがめちゃくちゃいいんですよ。家が異界とつながるっていうのが超好き。保育園児の頃は「ねないこだれだ」と「おしいれのぼうけん」がツートップで好きで、ねないこだれだはビジュアル面で気に入ってたんですけど「おしいれ」の方はストーリーがめちゃめちゃに好きでした。あらすじは、保育園でけんかをした罰として真っ暗な押し入れに入れられた2人の男の子の前に暗闇の奥から老婆が現れ、そのままいつのまにか押し入れの中に広がっていた広大な闇の世界を冒険する話なんですけどね、読むたびに心が絵本の中に飛ばされて自分も異世界を冒険しているような気になって…。ガバリンはそんな気持ちをジャストミートで掘り起こしてくれたので見てて超幸せでした。化物も沢山出てくるしクッソ気持ち悪い造形なのが最高!

 

★DAY16 自分にとって思い入れのある映画

【新ドラキュラ/悪魔の儀式(1973)】

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1973年のロンドンでは連日財界の大物や高名な科学者が集められ謎の儀式が行われていた。政府は不審に思い、昨年ドラキュラと戦い銀の弾丸で勝利を収めたロリマー・ヴァン・ヘルシング教授に協力を仰ぎ調査を開始すると、驚くべき事実、つまりドラキュラ伯爵が復活し、教会を改築してビルを建て、社長に就任してペスト菌の培養を行い人類を滅亡させようとしていることが判明する。

はい、絶対だれも見ないと思うので映画の内容核心の方まで書いちゃいました。ねー、すごいね。この映画、ドラキュラ伯爵が企業建ててペスト菌で人類を全滅させようとするんです。この映画は1958年に公開された【吸血鬼ドラキュラ】という映画の7本目の続編で、毎回色々な手で復活したドラキュラ伯爵が色々な方法で討伐される流れを組んでおります。(13日の金曜日とかエルム街の悪夢と同じだネ)その七作目ともあればここまでの変化球になって当然というべきでしょうか、奇抜な設定でありながら個人的には凄く楽しめる映画でした。なぜこの映画が思い入れ深いのか。

それは高校2年生の頃ですね、自分は近所のブックオフの五百円コーナーで映画DVDを漁るのが趣味だったんですけど、まあいつ見ても似たようなラインナップで漁りはすれど買うことは稀だったんです。というか買えないんですよね。小遣い月に二千円だったので。(友達と外食とかラウンドワンとか行くの大学入るまでやったことなかったし携帯も大学まで持ってなかった)で、いつものように棚見てたら普段全く見ないような佇まいのDVDがあって、でも七作目って書いてあってこれじゃこれだけ見てもしょうがないと一旦家帰って作品名調べたらなんと絶版ソフト。ここ逃すと永久に手に入らないと思って翌日自転車飛ばして買いました。で、基本的に続編から見るとか途中から見るとかできない人間なので少しづつドラキュラシリーズを買い揃えて、やっと見る準備を整えたわけです。f:id:abaransyu:20200726141319j:image

七作も見るとね、主演のドラキュラ俳優のクリストファー・リーがめちゃくちゃ好きになってるしこの作品作ってるスタジオ独特の色使いとかにもどハマりしちゃってるわけですよ。未だに一番好きな俳優はリーだしドラキュラシリーズはチョコチョコ見ます。映画人生の中では3番の指に入るレベルで運命的出会いでしたね…。ブックオフ、浮浪者激臭ジジイとかぬりかべが如き立ち読みデブとかザラにいるし普通に歩いてるだけなのに突如BL本棚に囲まれてたりする妖怪大戦争みたいな場所だけど、本当に好きです愛してます。

 

★DAY17 続編のある映画

エルム街の悪夢3 惨劇の館(1987)】

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これエルム街の悪夢シリーズなので夢の中の悪魔フレディが生前の自分を殺した奴らの息子たちを復讐から殺し回ろうとする話なんですけど。エルム街の悪夢って基本的にフレディがめちゃくちゃ強いんですよ。普通のスラッシャー映画に比べて明らかにこのシリーズの悪いやつはいい目を見てるんですよ。ラスト倒されてもなんか明らかに「まだ俺は生きてるよ」的なムーブをするんですよ。で、続編でやっぱり生きてて、前作でなんとか生存した子供たちを冒頭で虫みたいにブチュッて殺すんですよ。もう胸糞悪さの殿堂ですよこのシリーズ。あんだけがんばって奇跡的に生還したのに…こんな屈辱的な方法で…ってめっちゃゾクゾクして勃起します。そういえば続編で主人公が前作の恋人をふわっと破局させて新たなラブロマンスを正当化するみたいな流れとかも色々な映画でよく見ますよね。ベストキッド2見たら「ダニエルさん…嘘だよな?」ってなりますよね。まあ、仕方ないんだと思うんですけどね…

 

★DAY18 お気に入りの俳優が主演の映画

上で話したクリストファー・リー主演の映画

【悪魔の花嫁(1968)】

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悪魔崇拝教団に魅了された弟子とその恋人を救い出すためにアジトへカチコミに行くオカルト学者のクリストファーリー。魔術バトル開幕。

クリストファー・リーといえば悪役俳優で、有名なのだとスターウォーズEPⅡ、Ⅲのドゥークー伯爵とかロードオブザリングのサルマンとかですかね。やたら背が高くて眼力が凄くて死に演技が見事(従軍経験があるため)なので50〜80年代の出演作品の役所は悪役ずくめです。ドラキュラをはじめとするモンスターとか邪悪な屋敷の主人とか生贄を求める孤島の司祭とかグレムリンを遺伝子改造する科学者とか…。しかしこの作品は珍しく善の主人公で、すっごい美声で魔術詠唱をして黒魔術使いや召喚された悪魔を退治する教授役。かっこいいの100乗くらいかっこいい。アイドル映画ですね。そうそう、ネットのない時代の昔の映画見てて思うんですけど、それこそ60年代とかの映画。映画誌とかの存在もないだろう時代。イケメン俳優のファンって一人でホクホクするしかなかったんでしょうかね。もしコミュニティがあったとしたらどんな感じだったのかめちゃくちゃ気になったりします。明らかにコミュニティ形成されてないとおかしいレベルで魅力的な俳優だらけなので…。

 

★DAY19 お気に入りの監督の映画

沢山いるんですけど、今回はジョン・ウー監督【狼・男たちの挽歌/最終章(1989)】

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最強の殺し屋ジェフは銃撃戦にクラブ歌手のジェニーを巻き込み、失明させてしまったことを理由に彼女への償いのための引退と、2人での隠居を考えていた。しかし組織はそれを許さない…

ジョン・ウーは数多の香港映画監督の中でも随一の「男の友情師」であり、加えて「スタイリッシュガンアクション演出師」でもあります。この作品は特に監督の美学というのをめちゃくちゃに固めた映像がゴロゴロ煮込みチキンのカレーライスなので本当に大好き。この映画を大学のゼミ室で見ていた時…

そう、大学4年。光学系の知識が豊富な教授の元で卒論を制作していて、ゼミ室にはそこそこな広さの暗室が備わっていた。パワーポイント発表用プロジェクターとノートPCを持ち込めば映画館になるのでそりゃあもう見まくっていた。滅多に教授が来ないゼミなんで、お茶とか柿ピーとか扇風機とかも持ち込んで毎日暗闇の中でくつろいでた。(ペペロンチーノを持ち込んだときはすごい匂いになったので友達に怒られた。)で、週一くらいでしか顔を出さないゲームオタクのゼミメンバーが気まぐれに暗室を覗くと俺がこの映画をちょうど見てて、序盤の主人公が窓辺に腰掛けてハーモニカを吹いているシーンだった。あまりにも美学が詰まりすぎた異常シーンだったためかゲーオタ氏は笑いながらこの映画を終わるまで俺と一緒に見ていて、いやマジでそいつの名前も顔もあんま思い出せないくらいの関係性だったんだけど何故かその時はこの映画を2人きりで一緒に見た。なんだったんだろうあれ。

 

★DAY20 あなたの人生を変えた映画

【サムライ(1967)】

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一匹狼の殺し屋コステロはある時コールガールに仕事を見られ、警察から追われ命も狙われる身となるが、そんな折に新たな依頼が舞い込む…

主演がアランドロンなのでめちゃくちゃかっこいいんです。とにかく無口で、強くて、クールで、服もイカしてて、カッコ良くて、で、腕時計の盤を内側につけてるんです。僕の人生はこの映画を見た時から「腕時計は盤が内側になるようにつける」ように変えられてしまいました。終わり!

 

 

続きもまたそのうち…