平和都市モンゴリアンダイナマイト

映画の感想を1割と自分語り9割なので評価の参考にはなりませんが、読んで欲しい。 致命的ネタバレはしないように気をつけてます

死ぬのは奴らだ(1973)

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諜報部のジェームズボンドはカリブ海の島国サンモニークを訪れ、仲間が三人消息をたった原因と黒幕を突き止めんとしていた。しかしボンドを葬らんとするのはサンモニークの大統領及びサンモニークのバーの店員、サンモニークを走るタクシーの運転手…島国全体がボンドの命を奪うために不気味に動きだす。

 

007シリーズでも異色、登場人物の9割が黒人。独特な空気感が味わえてシリーズのファンじゃない人にも特別オススメしたくなるカルト的作品です。

 

今日は自分のバイト時代に大きなチャレンジをしようとしてやめた話。

自分は北海道で普通に高校生活を送っていたのですが、高3の時に両親が離婚したため面倒なことにバイトをして生活費を稼がなければいけなくなりました。なんか親権は母にあるんですけど母はそんなに稼ぎが多くなかったので。(親父も多くなかったが)

しかたなーくバイト探そうかなーと思ったら、丁度よくバイトの誘いを受けました。声をかけてきたのは友達の友達のような位置の男。後から聞けば知り合いからはあまり評判の良くない奴で、高校卒業後は大学を破門され演劇役者の夢も捨てソープに通い詰め今では女を何人も作ってたくさんの怒りを買っています。

紹介されて入ったバイト先は北海道の中心部にあるファストフード屋さんで、すごく賃金が低くてすごく辛い場所で店長は恐ろしい人でした。いろいろなことがあり精神的に辛い日々の連続。大学を休んでのクリスマスの出勤を命じられたりで何度も辞めたいと言ったけど無視され続け。今思い出せば半分以上自分が悪い部分もあった気がするけど、当時は周囲を憎み自分は棚に上げていました。大学もあまりいい感じに生活を送れなかったこともあり、診断は受けていないけど明らかに鬱だった気がします。ご飯は一日一食、睡眠も一日4時間だったので知り合いと座りながら会話してる最中に突然数秒寝てたり、通学で歩いてる最中に三歩ごとに1秒ずつ寝てしまうので横断歩道前になると立ち止まって少し長めに立ち寝をしたあとダッシュで覚醒中に走り抜けるなどをして順調に精神を終わらせていました。

とにかく全部憎くて、道を歩けば歩きタバコしてる奴、道の真ん中をノロノロ歩く奴、映画館へ行けば先払いをする奴、ポップコーンを買ってる奴、食堂へ行けば箸の持ち方が悪いやつや魚の食べられる身の部分を残して皿を下げてるやつの目をかたっぱしからフォークでほじり出してやりたいとさえ思っていました。でもいちばん憎んでいたのはバイトの店長で殺せるもんなら殺したいと本気で思っていました。

自分は昔から怖い話が大好きで洒落怖ログなんてのはほぼ高校時代夏休みなんかを使って読み尽くしていたんで、すぐに思いついたのは「呪い」。呪いをかけて殺せば絶対に足がつかないから方法としてはいちばん利口だなんて大学生にもなって本気で思ってて色々調べましたよ。バカですねー。呪具のネット通販サイトをブックマークしたり自分が一番簡単にできそうなのを調べたり。

で、色々調べたことがある人ならわかると思うんですけど、誰かに呪いをかける前提条件としてまず断食をしなければいけないんですよ。これ自分が大学1年の時はググったらすぐそのことが出てきたのに今はあんまり詳しく出てこないないですね。調べ直せない。理由は覚えてる限りだと結構宗教的というかスピリチュアルという感じで(そりゃそうでしょ)精神を呪術的効力を発揮するまで研ぎ澄ませるのに必要…みたいな?ほんと昔だから忘れちゃった。

で、いちばん簡単で有名なのだと黒胡椒の呪いっていう嫌いな人を遠ざけるやつがあって、これやってみようって思って。方法は夜にどっかに胡椒と対象の名前書いた紙埋めるだけだったかな。でも親と暮らしてるから割と深夜に抜けて外へ出るというのは大変なんですよね。試しに何回か深夜に抜けてみたことがあって、そしたら予想通り、うちの親は頻尿だから割とばったり会うんですよ。何しに行ってたの?なんて言われてもうだめだこりゃって思いましたね。呪いの最中を人に見られるとそのままダメージが術者に帰ってくるとか見てて、この帰宅部分も含まれていたら困るなとか思って。帰るまでが遠足だったらヤバイじゃないですか。で、呪いはもっと外に出なくていいやつ探すとして次は断食の練習しなきゃと思って。

三日は断食するつもりでいたんですけど流石にそれは未知の領域だと思って(一日の断食なら自然に何度かあった)二日間の断食を何度か繰り返して体を慣らしたのちに三日目をやってみようとしたわけですね。想定では一日置きに一日断食を一週間ちょいやって、二日間の断食を少しやって、で三日間の断食で呪い。二週間ほどの計画でした。どうでもいいんですけど俺、キンキンの冷水じゃない水がめっちゃ嫌いなんですよ。よっぽど喉乾いてないと真水なんて飲んでて吐きそうになるんです。だから氷ないと水飲めなくて結構大変でした。

さて、二日間断食に突入したあたりですね。案の定毎日フラフラで、そのタイミングで夜、バイトメンバーLINEで店長から自分へ名指しで怒りのメッセージが入ってました。なんか普段ならそこまで怒るような理由じゃなかったのだけは覚えてます。届いたのを見て、俺またやっちゃったと泣きそうになり、友達とゲオで中古ゲーム漁りしてたのをあと30分くらいするつもりなの切り上げて家に帰りました。もう明日が怖くて怖くて寝付けない。

案の定翌日は早朝から機嫌が悪かった店長に近距離ですげえ怒鳴られて、で、俺は怒られてる最中気絶してしまったんですね。倒れて横の手洗い台に頭ぶつける前に店長が頭受け止めて大事には至らず、俺が起きた時は頬を4回くらい張ったあたりらしいんですけど。そしたら店長も横にいたおばさん(早朝は主婦が主にシフトに入ってます)も凄い心配してチヤホヤしてくれて俺を休ませた後でご飯とか買ってきてくれて。呪いって対象のことを殺したいと思うならずーーーっと殺したい殺したいって思わなくちゃいけなくて、それが無理だなこれってなってそこで諦めたんですよ、呪殺。雑魚ですねー。やっぱりね、呪いって難しいんですよ。条件もあるし手も足も動かさなきゃいけないし、なにより精神を集中し続けなきゃいけない。札幌育ちの大学生には無理無理。その後俺は嫌いになったりキレたくなる相手には感情を無にするよう心がけてるので、呪いなんて極大感情燃料ミサイルを用意しようとする機会は無くなりました。呪術ショップのブックマークも解除しました。今考えても大学生の割にはイタかった〜。買った黒胡椒はチャーハンにかけたり肉にまぶして全部食いました。

あっ、最近フォロワーの質問箱に匿名で「SNSが発達した今なら呪いの成功は簡単では?」って送ったことあるんですけどこれは結構前から本当にずーっと思ってることで。もちろん様々手順を悪き目的なのを隠して手伝わせることもできるし、何も知らない人間に片棒担がせて自分は精神的な面に集中できたらそれも楽だし。ビジネスできるレベルですよ。まあ呪いなんて無いんですけどね!